優位性のある場面でトレードすることは、勝率や利益率を上げるために重要です。
しかし、多くの方は優位性のある場面が分かっていないように思います。
今回は、優位性のある通貨や時間帯、条件、パターンなどの見つけ方を解説します。
順張りor逆張り
トレードのロジックや使用しているインジケーター、サインツールが逆張りで有効なのか、順張りで有効なのかを把握しましょう。
MAやボリンジャーバンドは、MT4ではトレンド系のインジケーターとして分類されています。
ストキャスティクスやCCIは、オシレーター系のインジケーターとなっています。
そのため、トレンド系インジケーターは順張り、オシレーター系インジケーターは逆張りに利用すると思われがちです。
しかし、トレンド系インジケーターと言っても、トレードに利用する際に逆張りで利用する場合もあります。
利用しているインジケーターの分類で順張り、逆張りを考えるのではなく、トレードのロジックが順張りなのか、逆張りなのかを考えるべきです。
レンジorトレンド
レンジというと、サポートライン、レジスタンスラインでの逆張りが有名ですが、レンジブレイクを利用するトレードスタイルもあります。
有効な相場がレンジなのか、トレンドなのか、ロジックから判断しましょう。
その上で、レンジやトレンドをどのように利用してトレードをすると良いのかを把握すれば、狙うべき場面は絞られます。
勝率や利益率を上げるためには、ロジックが優位性を発揮する場面でトレードすることが一番です。
テクニカルorファンダメンタルズ
インジケーターやサインツールを利用してトレードされている方は、相場がテクニカルで動いていないと負けやすくなります。
そのため、相場に影響を与えるような経済指標の発表時やニュースがある場合は、トレードを避けるべきです。
逆に、各国の経済情勢などから通貨の強弱を利用してトレードする方は、ファンダメンタルズで動いている相場でトレードすべきでしょう。
自分のトレードスタイルがテクニカル重視なのか、ファンダメンタルズを利用するのか。
また、相場がテクニカルとファンダメンタルズ、どちらで動いているのかを知ることも大事です。
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高ボラティリティor低ボラティリティ
相場のボラティリティが高い時もあれば、低い時もあります。
pipsを大きく取りたいからと、高ボラティリティの相場でトレードをすれば良いというものではありません。
ボラティリティが高いということは、損失も大きくなることを意味するからです。
高ボラティリティ相場と低ボラティリティ相場の特徴を理解し、トレードスタイルに合った相場を選択しましょう。
GBP/USD(ポンド/ドル) 1時間足
ピンク色の四角部が高ボラティリティ、水色の四角部が低ボラティリティの相場です。
チャートから高ボラティリティの相場は、上下に長いヒゲが出て短期間で価格が上下したり、逆方向に動きやすいことが分かります。
低ボラティリティの相場は、陽線が連続しており、一方向にゆっくりと動いていることが分かります。
高ボラティリティでも、低ボラティリティの相場でも、損失が一定額となるように、ロットを損切りpipsで決めれば、利確pipsの多い、少ないに関係なく、同じような利益となります。
そのため、短時間で決済したい、流れを確認してからエントリーしたいなど、自分の性格やトレードスタイルに合う相場を選択すべきです。
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上位時間/下位時間
執行時間足は、上位時間や下位時間足の影響を受けます。
トレードの執行時間足と上位時間足が、ともにトレンドとなっている場合、勝ちやすい/負けやすいといった特徴が出ることがあります。
自分のトレードスタイルで勝ちやすいパターンに、上位時間や下位時間足の偏りがないかを確認することも大事です。
時間帯/通貨
相場は、時間帯によって東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場と、開いている市場が変わります。
取引規模が小さい市場しか開いていない時間は、ボラティリティのない枯れ相場になりやすい。
ロンドン市場はトレンドが出やすいといった特色があります。
また、時間帯によって、ボラティリティの出やすい通貨、出にくい通貨などもあります。
勝ちやすい時間帯/通貨を過去検証から選ぶと良いでしょう。
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優位性のあるパターンの見つけ方
自分のトレードスタイルのロジックが分かっていれば、自ずと勝ちやすい相場、負けやすい相場は分かります。
レンジのサポートライン/レジスタンスラインを利用した逆張りスキャルピングトレードを行うのであれば、選ぶべきは、
- レンジ
- テクニカルが有効な相場
- 逆張りが有効な時間
- トレンドが出にくい通貨
- 上位時間足がトレンド中ではない
などでしょう。
ロジックから条件を絞り、過去チャートで有効かどうかを検証します。
過去検証から、勝率や利益率が良い通貨や時間帯、条件、チャート形状などのパターンが分かります。
後は、実際にトレードできるようになるまで、デモトレードで練習を積むことで、再現性を高められます。
最後に
優位性のある場面は、トレードのロジックと過去検証から見つけることができます。
過去検証で、しっかりと優位性のあると言えるデータをとることで、優位性のないトレードを回避しましょう。
過去検証のデータがないということは、どの時間や通貨でトレードするのが良いのか、上位時間/下位時間足がどのようになっていれば良いのかなど、何も分からない状況でトレードするということです。
そのようなトレードは、優位性のあるトレードと言えません。
ただのギャンブルです。
過去のデータをもとに、勝率や利益率の高い場面でするのがトレードです。
しっかりと過去検証を行い、デモトレードや少額ロットでトレード経験を積んで、相場で利益を出せるようにしましょう。