水平線などの意識ラインをチャートに引くときに、ヒゲと実体のどちらに引くか、迷われている方も多いと思います。
今回は、時間帯による特徴やおすすめの引き方を解説します。
ロンドン~ニューヨーク時間は、ヒゲ
欧米の投資家は、ヒゲを重視している方が多く、ヒゲ先に水平線を引きます。
そのため、欧州時間、NY時間は、過去チャートのヒゲに水平線などの意識ラインを引くと良いでしょう。
実際のチャートを見てみましょう。
GBP/USD(ポンド/ドル) 15分足
右側の薄い水色の四角で囲った部分が、ロンドン~ニューヨーク時間です。
価格が複数回反発しているところ(ピンク色の○部)に、赤色の水平線を引いてみましょう。
左側の過去チャートを見ると、青色の○部で価格が反発しています。
反発しているところは、全てローソク足のヒゲと一致しています。
このように、ロンドン~ニューヨーク時間はローソク足のヒゲより実体が重視される傾向があります。
Google検索で、海外の投資家のチャート画像を見ると、驚くくらいにヒゲ先に引いています。
興味があれば、一度見てみると面白いと思いますよ。
東京時間は、実体
日本の投資家は、欧米にならってヒゲに引く方と、実体に引く方に分かれます。
ヒゲに引く方は、欧州時間やNY時間にトレードをする方が多いように思います。
そのため、トレード時間が東京時間に限定されているのであれば、ローソク足の実体に水平線などの意識ラインを引くと良いでしょう。
実際のチャートを見てみましょう。
EUR/USD(ユーロ/ドル) 15分足
右側の薄い水色の四角で囲った部分が、東京時間です。
価格が複数回反発しているところ(ピンク色の○部)に、赤色の水平線を引いてみましょう。
左側の過去チャートを見ると、青色の○部で価格が反発しています。
反発しているところは、全てローソク足の実体と一致しています。
このように、東京時間はローソク足のヒゲより実体が重視される傾向があります。
トレード時間によって、水平線の位置を使い分けるのが面倒だというのであれば、両方に引くか、ゾーンで囲うと分かりやすくなります。
おすすめの引き方
重要なのは、ヒゲや実体よりも、価格が反発していることです。
そのため、ヒゲ、実体よりも、複数回価格が反発しているところに水平線を引くようにしましょう。
EUR/USD(ユーロ/ドル) 15分足
複数回、価格が反発しているところに、赤色の水平線を引いてみると、ローソク足のヒゲや実体が混在していることが分かります。
ヒゲ、実体を意識することも大事ですが、相場参加者の意識しているポイントに引くことが、一番大事です。
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水平線などの意識ラインは、過去のチャートをもとに、価格が複数回反発するなど、相場参加者に意識されているポイントに引いています。
しかし、絶対に有効とは言えません。
レンジがブレイクされたり、トレンドが終わるように、意識ラインの有効性も失われていきます。
そのため、有効性が失われたのであれば、意識ラインを引きなおすことも大事です。
また、新たに意識されるポイントが発生した場合は、そこに意識ラインを引くようにしましょう。
最後に
今回は、意識ラインを引くポイントについて、解説しました。
しかし、トレードをする上で大事なのは、意識ラインが有効か、無効かではありません。
意識ラインが機能するかどうかは、値動きが進んで、現在が過去としてチャートに形成されないと分かりません。
トレーダーがすべきことは、意識されるであろうポイントで、価格がどのような動きをしたら、エントリーする、しないの判断です。
価格が意識ラインに到達したからと、逆張りしているようでは負けるだけです。
価格が上昇していたが、意識ラインでWトップを形成→ネック割れしたら、売りでエントリーしよう
といったプランをたて、価格の値動きを見ることが大事なのです。
そして、エントリー後は、トレードプラン通りの値動きをすれば利確を行い、プランとずれた動きをすれば損切りを行います。
ぜひ、自分なりの意識ラインを引いて、トレードプランをたててみてくださいね。