トレンドが終わると、相場はレンジになるか、トレンド転換するかの2パターンになります。
今回はトレンド転換について、解説します。
トレンド転換とは
トレンドが終わった後に、それまでのトレンドとは逆のトレンドに相場が移り変わることです。
トレンド転換
- 上昇トレンドが終わり、下落トレンドとなる
- 下落トレンドが終わり、上昇トレンドとなる
トレンドが終わった後にレンジに移行する場合もあります。
その場合、トレンド転換とは言えません。
レンジを挟んで、終わりと定義したトレンドを再継続する可能性があるからです。
トレンドの終わり=トレンド転換となりやすい理由
トレンドの終わりにトレンド転換となりやすい理由を、上昇トレンドから下落トレンドへの転換を例に見ていきましょう。
上昇トレンドのトレンドの終わりの定義は、
上昇トレンドの終わり
→高値が更新されず、押し目となる安値を下回る
となります。
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ヘッド&ショルダー
Wトップ
赤色の水平線が安値、緑色の水平線が高値となっています。
水色の○(赤色の水平線を下に抜けた時点)で、「高値が更新されず、押し目となる安値を下回る」というトレンドの終わりの定義を満たしています。
また、赤色の水平線をネックと見たヘッド&ショルダー、Wトップのチャートパターンが形成されています。
ヘッド&ショルダーやWトップが天井付近で発生した場合、トレンド転換となりやすいことは、よく知られていますよね。
さらに、下落トレンドの定義である「高値安値を切り下げている状態」も満たしています。
水色の○は、買いポジションを持っていたトレーダーからすると、上昇トレンドの終わりとなり、ポジションを決済(売り)する場面です。
逆張りテクニカル派のトレーダーは、天井でヘッド&ショルダーやWトップのチャートパターンが発生している場合、売りエントリーを考えます。
トレンドフォロートレーダーからすると、下落トレンドの定義を満たしているので、安値更新で売りエントリーをする場面になります。
水色の○は、多くの相場参加者からすると、絶好の売りポイントとなり、下落方向に相場が動きやすくなります。
そのため、上昇トレンド→下落トレンドとなりやすいのです。
下落トレンドの場合は、逆に考えると分かりやすいと思います。
チャートで見るトレンド転換
USD/JPY(ドル円)4時間足
ピンク色の水平線(113.560)が安値、オレンジ色の水平線(114.521)が高値です。
水色の四角部が上昇トレンド、薄桃色の四角部が下落トレンドの相場を示します。
青色の○で示した陰線が確定した時点で、ヘッド&ショルダーを形成し、トレンド転換していることが分かります。
最後に
トレンド転換を見つけることで、相場参加者の多くが意識するポイントが見えてきます。
今回、紹介したようにヘッド&ショルダーやWトップといった綺麗なチャートパターンが発生しない場合もあります。
しかし、トレンド転換の考え方、基本のトレンドの定義は変わりません。
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ぜひ、チャートからトレンドとトレンド転換を見つけてください。