ブログを書いているのに、こんなタイトルの記事を書くのも微妙ですが、注意喚起したく書きます。
あるインジケーターについて調べていたところ、無責任な個人ブログが多く見受けられました。
内容は、「勝てる逆張り手法公開」と謳った「オシレーター系のインジケーターを利用した逆張り手法」の推奨でした。
私は、安易にオシレーターを利用した逆張りはすべきではないと考えます。
初心者さんは、特に注意してほしいので、おすすめしない理由を紹介します。
オシレーターの売られすぎ/買われすぎ
オシレーター系のインジケーターとして、CCI(Commodity Channel Index)やRSI(Relative Strength Index)、ストキャスティクス(Stochastic oscillator)、ウィリアムズ%R(Williams %R)などが、有名だと思います。
売られすぎ/買われすぎの判断材料として、オシレーターを使うというのも、良く知られています。
以下は、一般的に知られている「売られすぎ/買われすぎ」の定義です。
売られすぎ
- CCI:-100以下
- RSI:30以下
- ストキャスティクス:20以下
- ウィリアムズ%R:-80以下
買われすぎ
- CCI:100以上
- RSI:70以上
- ストキャスティクス:80以上
- ウィリアムズ%R:-20以上
売られすぎ/買われすぎでの逆張り
「売られすぎ/買われすぎの範囲に入ったら、逆張りをする」と言うのは、絶対にやめるべきです。
もし、推奨しているのなら、そのブログは
- 口座開設アフィリエイトを目的としたトレード経験のないアフェリエイター
- 商材を売ろうとしている商材屋
が書いたものだと思います。
ブログを書いているトレーダーであれば、こんなトレードはしないでしょう。
利益を得るどころか、損失となる可能性が高いからです。
安易に逆張りをしてはいけない理由
オシレーターを根拠とした逆張りを推奨しない理由は、以下の3つが挙げられます。
- オシレーターを見ているトレーダーが少ない
- 相場の状態を示すインジケーターの一つであり、エントリー根拠にするものではない
- 最適なパラメーター設定が難しい
2に関しては、トレード知識のない方が陥りやすい間違いのためか、「勝てる」と謳っているブログがあります。
3は、「売られすぎ/買われすぎでの逆張り」を推奨しているブログでは、パラメーターを明示していないことが多いです。
さらに、勝っている場面だけをアピールし、同じチャートにルール通りエントリーすると負けている場面がある。
パラメーターを意図的に見えないようにしている。
といったこもあります。
商材屋のブログであれば、お金を払って商材を購入すれば、パラメーターや推奨通貨、時間足などを教えてくれると思います。
しかし、口座開設アフィリエイターの場合、ブログに書かれている以外の情報がないので、鵜呑みにすると痛い目にあいます。
オシレーターが利用されない理由
逆張りという手法は、国内では好まれていますが、海外では人気がありません。
海外では順張りのトレンドフォローが主であり、オシレーターをチャートに表示していないトレーダーが多いです。
以下は、英語圏の設定でチャートという単語で検索した時の画像です。
以下は、日本語でチャートを検索した時の画像です。
英語圏の画像を見ると、MA(移動平均線)すらないチャートが多いです。
逆に、日本のチャート画像はMAや一目均衡表などのトレンド系のインジケーター、オシレーターなどが目立ちます。
海外ではインジケーターを利用しない人が多く、日本ではインジケーターを利用している人が多いと言えるでしょう。
しかし、インジケーター利用者の中で、オシレーター系のインジケーターを利用している人というと、少なくなります。
利用している人が少ない=相場での有効性が低い
そのため、オシレーターが「売られすぎ/買われすぎ」を示しても、相場が反応しないことは多いです。
「売られすぎ/買われすぎ」で逆張りしても勝てない理由
売られすぎ/買われすぎの判断材料として、オシレーターを利用するのは、間違っている訳ではありません。
しかし、安易に「売られすぎ/買われすぎの範囲に入ったら、逆張り」をすべきではありません。
実際のチャートを見てみましょう。
EUR/USD 5分足 CCI(14)
EUR/USD 5分足 RSI(14)
EUR/USD 5分足 ストキャスティクス(14,3,3)
EUR/USD 5分足 ウィリアムズ%R(14)
これは、同じ相場でオシレーターだけ変えたチャートです。
チャートの赤色の矢印は、一般に「売られすぎ/買われすぎ」とされている範囲に入ったローソク足を示します。
見て分かるように、「売られすぎ/買われすぎの範囲に入ったら、逆張りをする」というルールに則り、矢印の示す方向にトレードすると、たいてい損失になります。
理由は、トレンド相場では、オシレーターが「売られすぎ/買われすぎ」圏内で推移するためです。
パラメーターが大事な理由
以下のチャートは、先ほどのEUR/USD 5分足チャートのRSIのパラメーターを、一部変更したものです。
EUR/USD 5分足 RSI(9)
変えたパラメーターは、参照するローソク足の本数です。
先ほどのチャートでは14本でしたが、9本(水色の○部)に変更しました。
パラメーターが14本の場合、赤色の矢印は3個でしたが、9本にすると4個に増えています。
EUR/USD 5分足 RSI(9)
このチャートで変えたのは、「売られすぎ/買われすぎ」の範囲です。
先ほどは、売られすぎを30以下、買われすぎを70以上としていましたが、今回は20以下と80以下(緑色の○部)としました。
赤色の矢印の個数は4個で同じですが、示すローソク足が異なっていることが分かります。
インジケーターは、用いるパラメーターによって、大きな影響を受けます。
そのため、使用するインジケーターの特徴を知るとともに、最適なパラメーターを知る必要があります。
商材やブログで勝てると謳われている手法を参考にする場合は、パラメーターをしっかり確認してください。
最後に
ブログを書く理由は、人によって違います。
私のように忘備録として自分のために書いてる場合もあれば、稼いでいるトレーダーが迷える初心者のために書いている場合もあります。
しかし、大半は口座開設アフィリエイトや商材を売るために書いている人です。
そのことを悪いとは言いませんが、情報を鵜呑みにしないようにしてほしいと思います。
勝てる手法を教えます。(だから、お金を払ってね)
楽して儲けれるので、トレードしよう。(口座開設してアフィリエイト料をください)
()内の目的でブログを書いている人にとっては、アフィリエイトや商材販売でお金を得られれば良く、勝って利益が出る手法かどうかなど、どうでも良いと言えます。
全てが間違っていると言えませんが、きちんと情報を精査し、手法の過去検証してみてください。
信頼性のある手法かどうか、分かります。
トレードするのは、その後の話です。
過去検証してない手法でリアルトレードすることは、お金を捨てるようなもの
商材やサインツール、EAを買ったなら、最初に過去検証やバックテストして、勝率や利益率を出すこと
勝率や利益率に問題なければ、EAを動かしたり、サインツールを使ってデモトレードでエントリー、エグジットの練習をしよう
— つき@トレーダー (@moon_FXBO) June 10, 2019